おすすめの発送代行業者は?どんな業務を代行してくれる?と気になっていませんか。
結論、おすすめの発送代行は以下の14社になります。
- ・mylogi株式会社
- ・ウルロジ
- ・ロジモプロ
- ・STOCKCREW
▼中〜大規模EC・D2Cブランド向けにおすすめの発送代行業者4選
- ・イー・ロジット
- ・株式会社スクロール
- ・株式会社三協
- ・醍醐倉庫株式会社
▼海外発送におすすめの発送代行業者3選
- ・Live Commerceロジ
- ・ロケーションズ
- ・国立倉庫株式会社
▼冷蔵・冷凍倉庫を持つ発送代行業者3選
- ・株式会社ミラク
- ・株式会社低温
- ・オージーフーズ
また発送代行業者は、商品の保管、在庫管理、注文処理、ピッキング、梱包、発送、返品対応などの物流業務を一括で対応可能です。また依頼する商品の種類によってプラスアルファで対応してくれるサービスもあります。
この記事ではほかにも発送代行業者を選びポイントや契約から利用開始までの流れを詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
発送代行とは
発送代行とは、商品の梱包や発送業務を専門業者に委託するサービスのことです。
主にネットショップや通販事業者が利用し、注文処理、在庫管理、配送手配などの業務を効率化できます。これにより、事業者は販売やマーケティングに集中でき、業務負担の軽減やコスト削減が可能になります。
小規模事業者から大手企業まで幅広く活用されており、物流のプロに任せることで配送ミスの防止や顧客満足度の向上にもつながります。
発送代行はどんな業務を代行してくれる?
発送代行はどんな業務を代行してくれるのでしょうか。
ここでは下記の対応商材ごとに発送代行会社が対応してくれる業務を解説していきます。
・アパレル
・化粧品
・食品商品
・日用品、雑貨
それぞれ見ていきましょう。
【発送代行の業務内容】アパレル商品の場合
アパレルの発送代行では、入荷時の検品(色・サイズ・汚れなど)に加え、タグやラベルの取り付け、たたみ・袋詰め・ハンガーがけといった丁寧な梱包作業を代行してくれます。
ギフト対応(包装・メッセージカード)も可能で、ブランドイメージ向上に貢献。在庫管理や受注処理もECシステムと連携して効率化され、返品・交換対応まで一括で任せられるのが大きな魅力です。
詳しい内容は、以下で解説していきます。
商品の検品・品質チェック
アパレル商材は色・サイズ・縫製のミスなど、初期不良が起きやすい商品ジャンルです。発送代行業者は、入荷時に以下のような検品作業を代行してくれます。
- ・色やサイズの違いがないか
- ・汚れ・シワ・破れなどがないか
- ・ブランドタグ・品質表示の有無
- ・商品画像と実物の照合チェック
ミスのある商品は事前に除外されるため、クレームや返品率の低下につながります。
タグ付け・値札・ラベル貼付
入荷時にタグが未装着の商品に対して、以下のような加工作業も代行可能です。
- ・ブランドタグ・下げ札の取り付け
- ・バーコードシール貼付
- ・セール用の価格シール付け替え
- ・OEM・ODM商品のロゴラベルの縫製・アイロン貼付
これらの業務を委託することで、販売前の付加作業を大幅に効率化できます。
たたみ・袋詰め・ハンガー処理
アパレルは見た目の美しさが重要。発送代行では、商品ごとの梱包仕様に応じて以下のような対応が可能です。
- ・シャツやカットソーの丁寧なたたみ直し
- ・不織布・透明袋への袋詰め
- ・ワンピースやジャケットのハンガーがけ
- ・衣類ごとのシワ対策
ブランドイメージを保つ丁寧な梱包が期待できます。
返品・交換対応
アパレル商品では返品・サイズ交換が頻発します。発送代行業者によっては、
- ・返品商品の検品・再商品化
- ・返品理由の記録
- ・新商品との交換対応
といった業務にも対応しています。カスタマーサポートと連携すれば、返品対応の負担を大幅に軽減できます。
【発送代行の業務内容】化粧品の場合
化粧品の発送代行では、ロットや使用期限の管理を徹底し、品質維持やリコール対応にも備えています。
商品ごとに適した梱包で破損を防ぎ、ギフト用包装にも対応。化粧水と乳液などのセット組み作業や、薬機法に準拠した温度・衛生管理も万全です。
さらに、サンプル同梱やキャンペーン対応で販促を支援し、出荷ロットの追跡管理により、万が一のリスクにもスムーズに対応可能です。信頼性と効率を両立できます。
詳しい内容を下記で見ていきましょう。
ロット・使用期限の管理
化粧品は製造ロットや使用期限の管理が必須です。発送代行では、下記のようにロット単位での入庫・出庫を徹底し、先入れ先出しによる在庫管理が行われます。
- ・使用期限が近い商品の優先出荷
- ・ロット別のトレーサビリティ確保
- ・商品ごとの期限アラート対応
これにより、品質維持とリコール対応の備えが可能になります。
商品の個別包装(エアパッキンなどでの丁寧な梱包)
ガラス瓶やチューブなど、割れやすい容器が多い化粧品。発送代行業者は、下記のように商品に合わせた丁寧な梱包を行います。
- ・商品ごとの緩衝材(エアパッキン、ボックスインボックスなど)
- ・水漏れ・破損対策
- ・ラッピング対応(ギフト化粧品向け)
到着時の印象=ブランド価値にもつながります。
セット商品の組み合わせ作業(化粧水+乳液など)
化粧品の発送代行業者では、下記のようにスキンケアセット・トライアルキットなど、複数商品を一括梱包する作業も代行可能です。
- ・商品の組み合わせマニュアルに従ったピッキング
- ・キットごとの専用箱への封入
- ・バンドル販売への対応
キャンペーンや新商品プロモーションでも大活躍します。
法令に基づく保管管理(薬機法・温度管理など)
化粧品は薬機法や自治体の条例に基づいた管理が必要なケースも。発送代行業者の中には、以下のような管理体制を整えているところがあります。
- ・常温・冷暗所での保管
- ・匂い移り・直射日光防止対策
- ・保管環境の記録・証明対応
法令遵守と品質維持の両立が求められます。
サンプル同梱対応
化粧品発送代行業者では、下記のように販促戦略として重要な「おまけ」「次回使ってほしいアイテム」などのサンプル同梱も柔軟に対応可能です。
- ・購入商品や金額に応じた同梱ルール設定
- ・キャンペーン期間中の一時的な対応
- ・ランダム・固定いずれにも対応
クロスセル・リピート促進に直結する施策をしっかりサポートしてくれます。
【発送代行の業務内容】食品商品の場合
食品の発送代行では、冷蔵・冷凍・常温といった温度帯ごとの保管管理や、賞味期限・消費期限の管理、衛生面に配慮した梱包作業を一括で代行してくれます。
販促向けのギフト包装や熨斗対応、定期購入の発送にも対応しており、業務効率化だけでなくブランド信頼の構築にも貢献します。
詳しい内容は、以下で解説していきます。
賞味期限・ロット管理
食品は衛生・品質が非常に重要なため、発送代行では、下記のように入庫時からロット番号や期限を厳密に管理します。
- ・賞味期限や消費期限の登録・監視
- ・先入れ先出しでの出荷制御
- ・ロット別の履歴・トレーサビリティ管理
リコール対応が求められた場合も、出荷情報の追跡が可能です。
温度帯ごとの保管・出荷
食品には常温・冷蔵・冷凍など適切な温度管理が不可欠です。発送代行業者は、下記のように温度帯に応じた保管・出荷に対応しています。
- ・冷蔵・冷凍・常温の各温度帯別管理
- ・出荷時の温度保持(保冷剤・梱包資材の使用)
- ・庫内温度の定期記録・衛生管理
品質劣化を防ぎ、顧客の信頼を守る配送が実現できます。
衛生・異物混入対策
衛生基準の高い食品物流では、下記のように作業環境やスタッフ対応も重要です。
- ・作業スタッフの手袋・マスク着用ルール
- ・異物混入を防ぐクリーンゾーン作業
- ・清掃・消毒のルーチン管理
衛生レベルを保ったまま、大量の商品処理が可能になります。
ギフト包装・熨斗・定期便対応
ギフトや定期便に強い食品ECでは、個別対応力も重要です。発送代行では次のようなニーズに応じた対応が可能です。
- ・ギフト包装やラッピング資材の管理
- ・熨斗紙・名入れの対応
- ・定期便スケジュールに合わせた自動出荷
大口注文・法人ギフトにも柔軟に対応できます。
【発送代行の業務内容】日用品・雑貨の場合
日用品・雑貨の発送代行では、商品の検品・仕分け・梱包に加えて、壊れやすい製品の緩衝対応や、サイズ・重量の異なる商品の組み合わせ梱包など、幅広い業務を代行してくれます。
ギフト用途や販促イベント向けのラッピング対応、取扱説明書やチラシの同梱にも柔軟に対応。複数モールとの受注連携・在庫管理の効率化も実現でき、EC運営の負担を大きく軽減できます。
詳しい内容は、以下で解説していきます。
商品の検品・仕分けチェック
日用品・雑貨は商品点数が多く、形状も多様なため、検品・仕分けの精度が求められます。発送代行では、以下のようなチェックが行われます。
- ・商品にキズ・割れ・欠けがないか
- ・型番やカラーなど仕様の違いがないか
- ・付属品・説明書・保証書の有無
- ・バーコードやJANコードの照合
不良品を未然に除外でき、クレームや返品防止に役立ちます。
ラベル・シール貼付・封入作業
日用品や雑貨の発送代行では、下記のように商品やパッケージに必要な加工や封入も、細かく対応可能です。
- ・商品識別ラベルや注意喚起シールの貼付
- ・販促チラシ・取扱説明書の同梱
- ・バーコード再発行・SKUラベル貼付
- ・セット商品の組み合わせ作業
店舗用・EC用など用途に応じたカスタマイズも可能です。
商品ごとの梱包対応
日用品、雑貨の発送代行では、下記のように壊れやすいガラス製品や、重くかさばる商品にも対応できる丁寧な梱包体制が整っています。
- ・緩衝材を使用した割れ物対策梱包
- ・重量物や大型商品の個別パッキング
- ・セット商品のまとめ梱包
- ・包装紙やギフト対応資材の利用
商品ジャンルごとに最適な出荷スタイルが実現できます。
返品・交換対応
日用品、雑貨の発送代行会社では、下記のように商品違いや破損による返品・交換対応も対応可能です。
- ・返品商品の検品と再梱包
- ・交換商品の出荷指示処理
- ・返送理由の記録と分析
カスタマーサポートと連携することで、対応スピードの向上にもつながります。
発送代行を利用するメリット【事例紹介】
ここでは発送代行を利用するメリットを事例ペースで紹介していきます。
在庫管理の効率化で販売機会ロスをゼロに
- ・繁忙期に受注・出荷が追いつかず売り逃しが発生
- ・在庫数のズレにより二重販売や欠品が頻発
- ・少人数体制で管理工数が限界
アパレルを扱うA社は、年商8,000万円規模の中堅EC事業者。セール時期になると出荷対応に追われ、売上機会を逃す場面が多発していました。
在庫管理やピッキング作業の負担も大きく、商品ミスや発送遅延が顧客離れの原因に。そこで、発送代行会社と契約し、在庫保管から出荷までを一括委託。リアルタイムで在庫状況が反映されるシステムにより、誤出荷が90%減少。
結果、販売機会ロスはゼロに。スタッフはSNS運用やコラボ企画に集中できるようになり、リピート率が20%→27%に向上しました。
顧客満足度アップでレビュー評価が★4.3→★4.8に
- ・商品が届いた際の梱包にばらつきがありクレームに
- ・スタッフによって包装品質に差が出ていた
- ・レビュー評価が平均★4.3と伸び悩み
スキンケア商品を展開するB社は、SNS経由で顧客が増加する一方、梱包品質に課題がありました。
「箱が潰れていた」「中身が動いていた」といったレビューが相次ぎ、ブランドイメージにも影響が。そこで、ギフト対応が可能な発送代行業者に切り替え、クッション材や専用箱による丁寧な梱包を徹底。
結果、レビュー評価は★4.3→★4.8へ上昇。開封体験をSNSに投稿するユーザーも増え、自然流入は月間2,000件→2,800件に。平均購入単価も4,500円から5,200円へ上昇しました。
初期コストを抑えてスモールスタートに成功
- ・在庫を自宅で保管しており生活スペースを圧迫
- ・注文が増えるにつれ発送作業に追われていた
- ・倉庫や人件費に予算をかけられず拡張できない
副業でスタートしたC社は、アウトドアギアを中心に自社ECサイトを運営。当初は自宅から手作業で発送していたものの、月間受注数が300件を超える頃には梱包・発送が追いつかなくなり、生活にも支障をきたしていました。
そこで、固定費を抑えられる小ロット対応の発送代行業者を導入。月額1.2万円から利用できるプランにより、在庫管理と発送業務を完全に外部化しました。
結果、作業時間を月50時間削減し、本業との両立が可能に。月商は15万円→80万円に拡大し、2年目でフリーランスとして独立するまでに成長しました。
海外発送対応でグローバル展開に成功
- ・海外からの注文対応に時間と手間がかかっていた
- ・関税処理や国際配送の知識が社内に不足していた
- ・発送遅延によりキャンセル率が高かった
北欧風インテリア雑貨を扱うD社は、Instagramでの投稿をきっかけに海外ファンが増加。しかし、社内には国際配送のノウハウがなく、発送に1週間以上かかるケースも。結果、キャンセル率が10%以上に上り、海外展開が思うように進まない状況に陥っていました。
そこで、国際発送に強みを持つ発送代行業者と提携。英語対応の納品書やインボイス作成、関税ラベルの自動対応が可能な体制を整えました。
結果、海外発送までのリードタイムは7日→2日に短縮。キャンセル率は10.8%→3.2%に改善し、売上のうち海外比率が15%→38%に拡大しました。
急成長フェーズのスケーラビリティを確保
- ・テレビ番組で紹介された影響で注文が急増
- ・自社スタッフと倉庫体制では発送が追いつかない
- ・発送遅延がクレーム・キャンセルにつながった
E社は、地方の特産品を扱うグルメギフトECを運営。あるテレビ番組で紹介された直後、1日あたりの注文数が100件→1,800件に急増。一時的に注文受付を停止せざるを得ず、大きな機会損失が発生しました。
この反省を踏まえ、繁忙期にも柔軟に出荷体制を増強できる発送代行を導入。突発的な物量増にも即時対応可能なオペレーション構築を実現しました。
結果、最大で日間2,000件の出荷にも対応可能となり、注文受付停止ゼロを達成。ピーク時売上は昨年比4.6倍、顧客満足度は★3.9→★4.6へと大幅改善しました。
発送代行を利用する際の注意点【事例紹介】
ここでは発送代行を利用する際の注意点を事例ベースで紹介していきます。
情報共有不足で誤配送が多発、CS対応がパンク
- ・社内の出荷フローを簡略化したくて発送代行を導入
- ・新商品やキャンペーン情報を業者へ共有し忘れがち
- ・誤配送や梱包ミスが顧客満足度を下げた
H社はアクセサリーを中心に月商400万円ほどのECを運営。繁忙期対応と人的コスト削減のため、発送代行を導入しました。しかし、導入後すぐに問題が発生。新商品の特典封入やノベルティの同梱ルール、出荷停止商品などの情報を都度共有していなかったことで、誤配送が相次ぎました。
CS(カスタマーサポート)には「特典が入っていない」「間違った商品が届いた」といった問い合わせが殺到。社内工数は逆に膨らみ、信頼の低下につながる結果に。
結果、CS対応時間は週5時間→18時間に増加。レビュー評価は★4.6→★3.9に下落し、メルマガの開封率も22%→12%まで落ち込みました。 業務フローの共有ルールを整備し直すまで、半年以上かかる事態となりました。
契約条件の見落としでコスト急増、黒字転換が遠のく
- ・定期便の発送業務を効率化したくて外注を決定
- ・見積もり段階で条件を十分に確認していなかった
- ・想定以上の追加費用が発生し、利益が圧迫された
I社は月額制の冷凍食品定期便を展開し、サービス拡大に向けて発送代行業者と契約。しかし、契約時に細かい条件を十分に確認せず、初期費用やピッキング手数料、保管料の上限超過分などが後から追加請求されることに。
「1件あたり送料+100円程度」と想定していたコストが、実際には1件あたり+240円となり、月間出荷3,000件で約72万円の予想外の出費に。さらに、出荷前変更やキャンセルに対する手数料も高額で、柔軟な運用ができなくなりました。
結果、利益率は15%→3%に急落。初年度黒字化の目標は大幅に遅延し、契約見直しと別業者の再選定に追われる事態となりました。
フレキシブルな対応ができず機会損失が拡大
- ・短期キャンペーンや時間指定対応が多かった
- ・発送代行がイレギュラー対応に柔軟に動けなかった
- ・リードタイムや仕様変更が固定で融通が利かなかった
J社は、誕生日祝いやお礼ギフトに特化したECサイトを運営。注文者が「◯月◯日必着」「ギフトメッセージ同梱」など細かい指示を入れるケースが多く、それに柔軟に応えることが差別化の鍵となっていました。
しかし、発送代行業者に委託して以降、「納期が固定」「オプションは別途手続きが必要」などの制約により、柔軟な対応ができず。バレンタインや母の日などの短期集中型キャンペーンでも、想定外の変更に即対応してもらえない状態に。
結果、納期ミスや要望未対応によるクレーム件数が月8件→51件に増加。直送ギフトの利用率が26%→14%に減少し、CVRは1.8%→1.2%まで低下しました。 フレキシビリティを武器にしていた同社にとって、委託内容と実務のミスマッチは大きな打撃となりました。
発送代行の利用相場【ジャンル別】
ここでは発送代行の利用相場を、下記のジャンル別に紹介していきます。
- ・化粧品・スキンケア用品
- ・書籍・DVD・CD
- ・アパレル商品
- ・ギフト商品・セット品
- ・食品・飲料(常温・冷蔵・冷凍)
それぞれ見ていきましょう。
化粧品・スキンケア用品
化粧品・スキンケア商品は、軽量でコンパクトなため、保管料や送料は比較的抑えられる傾向があります。
ただし、外箱の美観を損なわないように丁寧な梱包が求められるため、梱包費にはややコストがかかるケースがあります。定期出荷を前提とした利用であれば、月額費用は安定しやすいです。
▼発送代行の利用相場
項目 | 相場(目安) |
---|---|
保管料 | 1棚あたり月1,000〜2,000円 |
ピッキング費 | 1点あたり 20〜50円 |
梱包費 | 1件あたり 50〜150円 |
送料 | 宅配便コンパクト:400〜600円 |
月額コスト例(300件出荷) | 約80,000〜120,000円 |
全体的に、スモールスタートしやすく、コストが読めるジャンルですが、スキンケアのキャンペーンやギフト対応を加えると変動費が増える傾向があります。
書籍・DVD・CD
書籍やDVDなどのメディア商品は、サイズが統一されているため保管効率が良く、送料もクリックポストなど安価な配送方法が使えることでコストメリットがあります。
一方、梱包に関しては緩衝材を使う必要があるため、多少の梱包費がかかります。
▼発送代行の利用相場
項目 | 相場(目安) |
---|---|
保管料 | 1棚あたり月500〜1,500円 |
ピッキング費 | 1点あたり 10〜30円 |
梱包費 | 1件あたり 50〜100円 |
送料 | ゆうメール/クリックポスト:200〜300円 |
月額コスト例(500件出荷) | 約100,000〜130,000円 |
送料を抑えられるため利益率を確保しやすいですが、販売単価が低い場合は梱包費や保管費をしっかり管理することが大切です。
アパレル商品
アパレル商品はSKU(サイズやカラー)の種類が多いため、在庫管理コストや人件費が上がりやすいです。さらに、梱包時のたたみ作業や袋詰めなどがあるため、ピッキング・梱包費ともにやや高めになる傾向にあります。
▼発送代行の利用相場
項目 | 相場(目安) |
---|---|
保管料 | 1棚あたり月1,000〜3,000円 |
ピッキング費 | 1点あたり 30〜60円 |
梱包費 | 1件あたり 100〜250円 |
送料 | 宅配便:500〜800円 |
月額コスト例(200件出荷) | 約70,000〜100,000円 |
特に返品が多い業種であるため、返品再入庫や再梱包まで代行できる業者を選ぶことでトータルコストが安定しやすくなります。
ギフト商品・セット品
ギフトやセット品は、1注文あたりの作業工程が多くなる傾向にあります。ラッピングや熨斗(のし)対応、セット組みなどが発生するため、梱包費やピッキング費が高くなりがちです。ただし単価が高く、1件あたりの利益が高いため、コストを吸収しやすいともいえます。
▼発送代行の利用相場
項目 | 相場(目安) |
---|---|
保管料 | 1棚あたり月2,000〜5,000円 |
ピッキング費 | 1セットあたり 50〜100円 |
梱包費 | 1件あたり 200〜500円(ラッピング込み) |
送料 | 宅配便:600〜1,000円 |
月額コスト例(100件出荷) | 約50,000〜90,000円 |
ギフトシーズン(母の日・クリスマスなど)では一時的に作業量が急増するため、繁忙期対応費用が別途発生することもあります。
食品・飲料(常温・冷蔵・冷凍)
食品は賞味期限・ロット管理などが求められるため、保管・ピッキング・発送すべてにおいて専門性が高く、コストも比較的高めです。冷蔵・冷凍商品になると、保管料が倍以上になり、クール便の送料も加算されます。
▼発送代行の利用相場
項目 | 相場(目安) |
---|---|
保管料 | 常温:坪3,000〜5,000円 冷蔵・冷凍:坪6,000〜15,000円 |
ピッキング費 | 1点あたり 30〜100円 |
梱包費 | 1件あたり 100〜300円(保冷材含む) |
送料 | クール便:700〜1,200円 |
月額コスト例(150件出荷) | 約80,000〜150,000円 |
温度帯管理が発生することでコストは増えますが、食品はリピート率が高く、安定した出荷数が見込めるため、長期的に見ればコストパフォーマンスの良い分野とも言えます。
小規模EC・個人事業主向けにおすすめの発送代行業者4選
小規模EC・個人事業主向けにおすすめの発送代行業者は、以下のとおりです。
- ・mylogi株式会社
- ・ウルロジ
- ・ロジモプロ
- ・STOCKCREW
それぞれ見ていきましょう。
mylogi株式会社
「mylogi株式会社」では、1日1件の出荷からでも大歓迎。在庫が少なくても、複雑な梱包や同梱物も柔軟に対応します。
自社開発の物流システム「mylogi」により、在庫や出荷状況も一目で把握できるから安心。「無料見学会」も実施中で、事前に現場の雰囲気もチェックできます。出荷業務に追われて本来のビジネスに集中できない――そんな課題を、私たちのフルフィルメントサービスで一気に解決しませんか?
EC支援専門だからこそ実現できる、きめ細やかなサービスをぜひご体感ください。
ウルロジ
小ロット対応に特化した物流代行は、「ウルロジ」です。
月数個からの出荷でもOKで、個人事業主やスタートアップにとって心強い存在。業界最安水準の価格を実現しつつ、最新の自動化設備と人の手を組み合わせたハイブリッド体制でミスも最小限に。
さらに、WMSを活用した在庫管理や多様なカート連携により、業務の90%以上を効率化可能です。同梱物やオリジナル梱包、冷蔵商材などにも柔軟に対応可能です。
ロジモプロ
発送業務の手間を減らして本業に集中したい小規模EC事業者や個人事業主におすすめなのが「ロジモプロ」です。
初期費用・固定費が0円で導入ハードルが低く、最短1週間で利用開始可能。自社倉庫運営による高い作業精度と、個別相談を通じたユーザー密着型のサポート体制が魅力です。
BASEやShopify、ネクストエンジンなど各種カートシステムとの連携も充実しており、EC初心者から成長フェーズの事業者まで幅広く対応。ギフトラッピングや同梱対応などオプションも豊富で、クラファン返礼品の発送にも最適です。
STOCKCREW
発送業務の自動化とコスト削減を同時に実現したい小規模EC事業者や個人事業主におすすめなのが「STOCKCREW」です。
初期費用・固定費ゼロで、1件からでも気軽に始められるのが魅力。BASEやShopify、楽天などの主要カートとAPI連携し、受注から発送まで完全自動化が可能です。さらに、リアルタイムで在庫・作業状況を確認できる管理システムも無償提供。14時までの注文は当日発送対応でスピードも万全。
クラウドファンディングや越境EC、FBA納品にも柔軟に対応しており、1000社以上のスタートアップが導入済みという信頼と実績も安心材料です。
中〜大規模EC・D2Cブランド向けにおすすめの発送代行業者4選
中〜大規模EC・D2Cブランド向けにおすすめの発送代行業者は、以下のとおりです。
- ・イー・ロジット
- ・株式会社スクロール
- ・株式会社三協
- ・醍醐倉庫株式会社
それぞれ見ていきましょう。
イー・ロジット
中〜大規模ECやD2Cブランドの物流体制を強化したい企業におすすめなのが、イー・ロジットです。
入庫から在庫管理、梱包・出荷、返品対応までをワンストップで担うフルフィルメントサービスにより、煩雑な物流業務を一括アウトソーシング可能。365日稼働のセンター体制と、成長フェーズに応じた柔軟な運用により、大規模出荷や繁忙期にも安定対応ができます。
これまでに1,700社以上を支援してきた実績と、専門スタッフによる高品質な運用体制で、EC事業者の成長を力強く支える物流パートナーです。
株式会社スクロール
中〜大規模ECやD2Cブランドの成長を支える発送代行サービスとしておすすめなのが、株式会社スクロール360です。
創業80年以上の実績とノウハウを持つ同社は、750社を超えるEC事業者を支援。誤出荷率0.0016%以下という高精度なオペレーションに加え、全国4拠点を活用した分散出荷体制、波動対応力、そしてCRMを活かした“おもてなし物流”で顧客満足度向上とリピート率アップを実現します。
医薬部外品・食品など許認可が必要な商材にも対応可能。さらに、ギフトラッピングや撮影・採寸・カスタマイズなど多彩な付加サービスを提供し、物流を起点としたEC戦略をトータルでサポートします。
株式会社三協
中〜大規模ECやD2Cブランドの物流業務を最適化したい企業におすすめなのが、三協です。
EC黎明期から蓄積してきた豊富な知見と、業務フローの徹底設計による誤出荷ゼロの実績が強み。土日祝の即日出荷対応や複数モール・販売チャネルでの在庫一元管理など、業務の複雑化にも柔軟に対応します。
Shopifyやネクストエンジンなど主要ツールとのシームレスな連携も可能で、福袋自動生成など販売支援にも注力。自社開発WMS「SANTA」によるリアルタイムな在庫把握と、高い拡張性により、急成長するEC事業を足元から支えます。
醍醐倉庫株式会社
中〜大規模ECやD2Cブランドにおすすめなのが、東京を拠点に高品質な発送代行サービスを提供する醍醐倉庫株式会社です。
創業100年を超える実績と、EC特化型物流のノウハウを活かし、入荷・検品から在庫管理、出荷、ギフト包装、名入れ加工までをワンストップで対応。東京都内にある3つの物流拠点と、柔軟な人員配置で繁忙期やセール時の大量出荷にも迅速に対応します。
WMSによるリアルタイム管理や各種モール・カートとのシステム連携により、出荷自動化も実現。丁寧な梱包や同梱物のカスタマイズなど、顧客体験を向上させる施策にも強みがあり、誤出荷率0.0013%以下という高品質な運用体制も魅力。物流を「売上アップにつながる武器」に変えたい企業に最適なパートナーです。
海外発送におすすめの発送代行業者3選
海外発送におすすめの発送代行業者は、以下のとおりです。
- ・Live Commerceロジ
- ・ロケーションズ
- ・国立倉庫株式会社
それぞれ見ていきましょう。
Live Commerceロジ
海外発送に特化した発送代行サービスをお探しの方におすすめなのが、Live Commerceロジです。
FedExやDHLと提携し、日本から世界中へ最大91%オフの特別料金で配送を提供。アメリカやヨーロッパ、アジア各国への輸送もスピーディーかつ低コストで対応します。
個人の仕送りから越境EC、BtoB輸送まで幅広くカバーし、梱包代行や通関サポート、在庫保管など物流周りをまるごとアウトソーシング可能。自社ECサイトとのAPI連携により、受注〜出荷までの業務を自動化し、効率と顧客満足度の向上を同時に実現できます。日本酒などアルコール類の海外発送にも対応しており、輸出ビジネスの拡大にも最適。海外販路を本格展開したいEC事業者にとって、頼れるパートナーとなる存在です。
ロケーションズ
海外発送を手軽かつ確実に行いたい事業者におすすめなのが、ロケーションズです。
120カ国以上に対応した海外出荷代行サービスを展開し、越境ECや個人向け発送、ビジネス用途まで柔軟に対応可能。EMSや国際小包、クーリエ便など豊富な配送手段を取りそろえ、商品の梱包からインボイス作成、伝票発行までを一括で代行。最短で当日出荷にも対応しており、スピーディーな対応も魅力です。
さらに、多言語対応の出荷通知メール送信サービスや、WMSと連携した送り状自動発行システム「CAPTAIN」により、物流業務の効率化を実現。転送型・通過型・保管型と3つの運用方法を選べる点も、ビジネススタイルに合わせやすいポイント。越境ECの物流体制を整えたい事業者にとって、心強いパートナーとなるサービスです。
国立倉庫株式会社
海外発送を効率化したいEC事業者におすすめなのが、国立倉庫株式会社です。
延床34,000㎡の広大な設備と高機能な通販物流システムを備え、国内外の出荷業務を一括でサポート。Amazon、楽天、Shopifyなど主要モールとの連携はもちろん、EMSを活用した海外発送にも対応しています。
バーコード管理による正確な在庫管理、1日最大4,000個出荷可能な自動梱包機を導入し、出荷スピードと精度を両立。少量商品から大量出荷、BtoCからBtoB、さらには医療機器の取り扱いまで、幅広いニーズに応えられる体制が整っています。
煩雑な梱包や受注処理、返品対応も代行可能で、ネット通販にまつわる作業を丸ごとアウトソースできます。
冷蔵・冷凍倉庫を持つ発送代行業者3選
冷蔵・冷凍倉庫を持つ発送代行業者は、以下のとおりです。
- ・株式会社ミラク
- ・株式会社低温
- ・オージーフーズ
それぞれ見ていきましょう。
株式会社ミラク
冷凍・冷蔵商品の発送代行を検討している企業におすすめなのが、株式会社ミラクです。
創業から55年以上にわたり食品流通に携わってきた実績を持ち、神戸を拠点に冷凍・冷蔵・定温の3温度帯に対応した物流倉庫を完備。超低温-50℃にも対応可能で、食品の品質を徹底的に管理します。
入荷から出荷まではもちろん、ピッキングやセットアップ、賞味期限印字、シール貼付などの細かい流通加工作業もすべてお任せ可能。さらにWMS(在庫管理システム)を導入し、在庫状況や出荷の進捗をリアルタイムで確認できます。
オリジナル資材の制作やスポット出荷対応も柔軟で、ECや小売、法人向けなど多様なニーズに応える体制が整っています。
株式会社低温
冷凍・冷蔵商品の発送を効率化したい企業におすすめなのが、株式会社低温です。
奈良県を拠点に、冷蔵960坪・冷凍1,050坪の大規模施設を有し、徹底した温度管理と品質保証体制を強みとする発送代行業者です。配送・流通加工・EC物流の立ち上げ支援などを一括で提供し、小ロット多品種の商品にも柔軟に対応可能。時間帯指定や小口配送、土曜出荷といった細やかな対応により、食品メーカーやEC事業者、小売業など幅広い業界から高い信頼を獲得しています。
また、デジタル在庫管理を導入しており、誤出荷や在庫ロスのリスクを最小限に抑え、業務の効率化とコスト削減を実現。冷凍スイーツや生鮮食品など温度管理が不可欠な商材を扱う企業にとって、株式会社低温は心強い物流パートナーとなるでしょう。
オージーフーズ
冷蔵・冷凍食品の発送代行を検討しているなら、オージーフーズは見逃せない選択肢です。
創業から34年以上にわたり食品通販物流に携わり、年間120万件以上の出荷実績を誇る同社は、常温・冷蔵・冷凍の三温度帯すべてに対応可能な大規模施設を完備。埼玉県三郷の物流センターは、首都圏への配送に最適な立地で、スピードとコストの両立を実現します。
また、受注処理から出荷配送までワンストップ対応が可能で、ピッキング・アソート梱包・流通加工など複雑な作業にも柔軟に対応。温度モニタリングや異物混入対策、個人情報保護など、食品物流に求められる高い安全性・品質管理も徹底されています。
発送代行業者を選ぶポイント
発送代行業者を選ぶポイントは、以下のとおりです。
- ・取り扱い商品との相性
- ・料金体系の明確さ
- ・柔軟な対応力
- ・システム連携の可否
- ・実績・信頼性
- ・立地・出荷スピード
それぞれ見ていきましょう。
取り扱い商品との相性
ECサイトの運営において、発送代行業者の選定は業務効率や顧客満足度に大きく影響します。
その中でも見落とされがちなのが、「取り扱い商品と代行業者との相性」です。
単に費用や立地だけで選んでしまうと、後々トラブルが発生したり、物流コストが膨らんだりすることもあるため、下記の点をしっかり確認するようにしましょう。
商品のサイズ・重量・形状への対応力
発送代行業者によって得意な商品サイズや重量があります。
例えば・・
・小型・軽量の雑貨やアクセサリーを得意とする業者
・大型家電や家具などの重量物を専門に扱う業者
・精密機器や壊れやすい商品の梱包に長けている業者
自社の商品特性に合致した業者かどうかを見極めることで、破損リスクの軽減やスムーズな梱包・発送が期待できます。
温度・湿度管理の有無
食品や化粧品、医薬部外品など、温度・湿度の管理が必要な商品を扱っている場合は、冷蔵・冷凍・常温の各温度帯に対応した物流インフラがあるかが重要です。
保管環境が不適切だと、商品劣化や品質クレームにつながる可能性があります。
法的・規制面への対応
化粧品や医薬部外品、酒類など、特定の許認可が必要な商品を扱う場合、発送代行業者がそれに対応しているかを確認する必要があります。
(例)
・化粧品製造業・製造販売業の許可
・酒類販売業免許
・食品衛生責任者の配置
これらに対応していない業者に依頼すると、法律違反になるリスクもあります。
梱包・ラッピング・同梱物の柔軟性
ブランドイメージや顧客体験を重視するなら、梱包オプションやラッピングの自由度も大切なポイントです。
商品に合わせて以下のようなカスタマイズができる業者を選ぶとよいでしょう。
・商品ごとに異なる梱包形態への対応
・ノベルティやチラシの同梱
・ギフト包装、熨斗対応など
商品イメージを崩さず、丁寧な発送ができる業者は、リピーターの獲得にもつながります。
返品・交換対応の実績
アパレルやシューズなど、返品率が比較的高い商材を扱う場合、返品対応のオペレーションが整っているかも重要です。
スムーズな返品処理が可能な業者を選ぶことで、顧客対応コストを抑えることができます。
料金体系の明確さ
ECビジネスにおいて、発送代行業者の利用は業務効率化やスケーラビリティの確保に有効な手段です。
しかし、数ある業者の中から最適なパートナーを選ぶには、「料金体系の明確さ」を重視する必要があります。
料金体系が明確な業者を選ぶことで、物流コストの見える化・固定化が可能になり、経営計画の精度も上がりますし、逆に、料金が曖昧な業者と契約してしまうと、利益率の低下や資金繰りへの影響を招きかねません。
そのため発送代行業者を選定する際は、「安さ」だけでなく「料金体系の分かりやすさと予測可能性」を重視しましょう。
以下では、具体的に確認すべき具体的なポイントを紹介します。
初期費用・月額固定費の有無と内訳
発送代行サービスには「初期費用」「月額基本料」「最低利用料」などが設定されている場合があり、これが不明瞭だと、想定より高いランニングコストが発生するリスクがあります。
これらの料金が発生する場合は、明細と条件を事前に明確に提示してもらうことが重要です。
保管費の算出方法
商品の在庫を預ける場合、保管費が発生します。
この算出方法には複数のパターンがあるため、以下のような点をチェックしましょう。
- ・保管料が日割りか月額か
- ・1SKUあたりの料金か、体積・棚数ベースか
- ・保管期間に応じて割引があるかどうか
とくに、SKU数が多いショップの場合、保管費だけで大きな差が出ることもあります。
出荷作業費・梱包費の詳細
出荷作業費とは、ピッキング、梱包、ラベル貼り、出荷処理などの作業にかかる費用です。
業者によっては「一律◯円」としている場合もありますが、実際には以下のような項目ごとに料金が設定されていることが多いです。
- ・ピッキング費用(1点ごと)
- ・梱包資材費(サイズ・形状により異なる)
- ・同梱物・ギフトラッピングなどのオプション料金
- ・梱包作業の人件費や加工作業費
この作業単価が不明確な場合、注文数が増えるほどコスト予測が困難になります。
返品対応や特別作業の追加料金
ECでは一定数の返品や再出荷が避けられません。
そのため下記の追加作業に対する料金設定も確認すべきです。
- ・返品1件あたりの受領費用
- ・商品検品・状態確認の費用
- ・返送手配や再梱包にかかる費用
こうした費用がオプション扱いで後から加算されるケースもあるため、契約前にリストを提示してもらうと安心です。
見積もりの透明性と運用後の請求内容の一致
見積もりの段階で、月商・注文件数・SKU数などに応じたシミュレーションを出してくれる業者は信頼性が高い傾向にあります。
また、実際の運用後に送られてくる請求書が、当初の見積もりや契約内容と一致しているかどうかも重要です。
不明瞭な名目で費用が上乗せされるような業者には注意しましょう。
柔軟な対応力
発送代行業者を選ぶうえで、費用や作業スピードと並んで重視したいのが「柔軟な対応力」です。
EC業界はトレンドの変化が早く、予測不能なトラブルや突発的な業務も日常茶飯事です。
そのような環境下で、決まったことしかできない業者では、成長スピードに足を引っ張られることになりかねません。
それでは契約前にどのような点を確認すればいいのか、下記で見ていきましょう。
繁忙期やセール時の出荷増加に対応できるか
ECショップでは年末年始、夏のセール、ブラックフライデーなど、注文が集中する時期があります。
このような繁忙期に、通常の数倍の出荷量に対応できる体制を持っているかは非常に重要なので、下記の点をしっかりチェックしましょう。
- ・短期的な人員増強が可能か
- ・梱包・発送スピードを維持できるか
- ・納期遅延のリスクを最小限に抑えられるか
繁忙期をストレスなく乗り切れる業者は、長期的なパートナーとして安心感があります。
SKU追加・新商品対応のスピード
ECでは商品ラインナップが変わるたびに、SKUの追加や新商品の保管・出荷ルールの登録が必要になります。
この作業をスムーズに対応してくれるかは、EC運営のテンポを崩さないためのカギとなるため、以下の点を確認しておくと安心です。
- ・SKU追加にかかる時間や手続きのシンプルさ
- ・商品の特性に合わせた取り扱い方法の提案があるか
- ・イレギュラー対応をマニュアル化してくれるか
これらの柔軟性がある業者ほど、商機を逃さずスピード感ある運営が可能になります。
同梱物や梱包資材の変更対応
プロモーションやキャンペーンで、「チラシを同梱したい」「ギフトラッピングを変えたい」といったニーズが出てくることもあります。
そんなときに下記のような内容にすぐ対応できるかどうかで、販売機会やブランドイメージに大きく差がつきます。
- ・納品書やチラシの差し替えに対応してくれるか
- ・梱包資材を指定できるか、変更時の手間が少ないか
- ・単発対応も可能かどうか
細かい対応を柔軟にしてくれる業者は、キャンペーン施策を自由に企画できるため、マーケティングとの連携も取りやすくなります。
システム連携や運用フローのカスタマイズ
モールや自社サイト、在庫管理システムとの連携も、業者ごとに得意・不得意があります。
対応しているシステムの幅、CSV処理の柔軟さなどは、業務の自動化・効率化に直結するため事前に下記の情報を確認しておきましょう。
- ・Amazon、楽天、Shopifyなど主要モールとの連携実績
- ・CSVファイルの形式や運用スケジュールの調整可否
- ・個別運用ルールのカスタマイズ提案があるか
運用に合わせて柔軟に調整できる業者であれば、システムとの連携や変更にもストレスなく対応できます。
トラブル対応やコミュニケーション力
誤出荷、欠品、天候による遅延など、物流にトラブルはつきものです。
その際に「すぐ連絡が取れる」「誠実に対応してくれる」業者かどうかで、顧客対応にも大きな違いが出るため、以下の点についてチェックしておいてください。
- ・担当者とスムーズに連絡が取れる体制か
- ・緊急時の連絡フローが確立されているか
- ・対応結果や再発防止策まで共有してくれるか
「問題が起きたら全部そちらで解決してください」というような業者では、トラブル時にEC側の負担が大きくなります。
システム連携の可否
発送代行業者を選定する際、見落とされがちですが非常に重要なのが「システム連携の可否」です。
受注・在庫・出荷といった一連の情報がスムーズに連携できるかどうかで、業務効率も人的ミスも大きく変わりますし、SKU数や受注量が増えてくると、手作業の限界を超える場面が頻出します。
以下ではシステム連携についてどのような点を事前チェックするべきか見ていきましょう。
主要ECモール・カートとの自動連携
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Shopify、BASE、カラーミーショップなど、さまざまなプラットフォームを活用している場合、下記のようにすべてのものと発送代行業者が連携可能かをチェックしましょう。
- ・複数モール・複数店舗の情報を一元管理できるか
- ・受注情報が自動で連携されるか
- ・在庫数がリアルタイムで反映されるか
これができるだけで、日々の手作業や人的エラーのリスクを大幅に削減できます。
WMS(倉庫管理システム)との接続性
発送代行業者がどのようなWMS(Warehouse Management System)を使用しているかも確認が必要です。
そのシステムと自社の受注・在庫管理システムとが連携できなければ、結局CSVをやり取りする「半自動」運用になってしまう恐れがあります。
そのため事前に以下の点をチェックしておきましょう。
- ・API連携に対応しているか
- ・CSVでの受け渡しでも項目やタイミングの調整が可能か
- ・実績のあるシステム・カートとの連携例があるか
システム連携の柔軟性が高いほど、社内の業務フローと調和しやすくなります。
在庫・出荷ステータスの可視化
商品が「今どこにあるか」「出荷済か」「キャンセルされたか」といった情報がリアルタイムで把握できる仕組みが整っているかも非常に重要なため、事前に以下の点を確認しましょう。
- ・在庫数をダッシュボードや管理画面で確認できる
- ・出荷ステータス(作業中、完了、未処理など)の閲覧が可能
- ・履歴やトラッキング情報が自動で更新される
このような仕組みが整っていると、問い合わせ対応や社内レポート作成もスムーズになります。
トラブル時の連携サポート体制
システム連携にトラブルはつきものです。
だからこそ、問題発生時にすぐ対応してくれる体制があるかどうかも見逃せません。契約前に下記の点を確認しておきましょう。
- ・専任のシステム担当者がいるか
- ・メールやチャットなどで迅速に連絡が取れるか
- ・システム改修や仕様変更にも柔軟に対応できるか
連携そのものよりも、「万が一止まったときの対応力」が業者の真価とも言えるでしょう。
実績・信頼性
発送代行業者を選定する際、「費用」「サービス内容」「立地」などに目が行きがちですが、実はそれ以上に重要なのが「実績」と「信頼性」です。
どれだけサービスが魅力的でも、安心して業務を任せられるかどうかは、これまでの運用実績と対応姿勢によって大きく左右されるため、事前に下記の点をチェックしましょう。
導入企業・クライアントの声
公式サイトや提案資料に「導入事例」や「お客様の声」が掲載されている場合は必ず確認しましょう。
実際の企業がどう感じたかを知ることで、その業者の強み・弱みが見えてきます。
▼チェックポイント
- ・どんな規模・業種の企業が利用しているか
- ・満足度・継続利用率がどの程度あるか
- ・トラブル時の対応について言及されているか
リアルな声は、営業資料では分からない信頼性の判断材料になります。
取引期間の長いクライアントがいるか
複数年にわたって取引を継続している企業が多いというのは、サービス品質の高さと顧客満足度を裏付ける指標です。
単発案件ばかりではなく、「長く付き合えるかどうか」という視点でチェックしましょう。
▼チェックポイント
- ・2年以上継続している取引先があるか
- ・EC事業の成長フェーズに対応しているか
- ・契約更新率などの指標を開示しているか
長期的な信頼関係を築けている実績は、安心して委託できるかどうかの大きな判断材料になります。
第三者評価・認証制度の有無
信頼性を客観的に判断する材料として、「第三者評価」や「公的認証」も重要です。
▼チェックポイント
- ・ISO(品質・情報管理)などの認証取得
- ・外部監査や品質評価の報告実績
- ・業界団体への加盟や表彰歴
このような評価がある業者は、業界標準に基づいた運営ができていると考えられます。
立地・出荷スピード
発送代行業者を選ぶ際、「コスト」や「サービス内容」に目が行きがちですが、実はEC運営の顧客満足度を左右するのが「立地」と「出荷スピード」です。
どれだけ良い商品を用意しても、配送が遅ければリピート率やレビュー評価に影響するため、下記の点をチェックするようにしましょう。
拠点の所在地と配送リードタイム
倉庫の立地は、配送スピードに直結します。
たとえば関東に拠点があれば、関東圏は翌日配送が基本となります。
しかし、北海道や九州など遠方になると、翌々日以上かかることもあるため事前に以下の点を確認しておきましょう。。
- ・主要都市(東京・大阪・福岡など)からのアクセス性
- ・1都3県・関西圏など自社の主力顧客層に近いか
- ・翌日配送できるエリアの広さ
特に即日配送や翌日配送が求められる商品ジャンルでは、倉庫の立地は売上に直結する要素です。
当日出荷・翌日出荷への対応力
昨今のECでは「15時までの注文で当日出荷」「翌日到着」が当たり前になりつつあります。
このスピード感に対応できる発送代行業者でなければ、顧客満足度を保つのが難しくなるため以下の点を確認しておきましょう。
- ・注文から出荷までの処理スピード
- ・当日出荷の締切時間(カットオフタイム)
- ・繁忙期でも出荷が遅れない体制か
出荷の早さは「配送業者」よりも「発送代行の体制」による部分が大きく、ここを見極めることが重要です。
複数拠点・全国対応の可否
成長フェーズに入ったEC事業者であれば、配送拠点の「分散」も視野に入ります。
特に全国へ出荷している場合は、下記の点を確認すると良いでしょう。
- ・東日本・西日本に分かれた拠点体制
- ・注文先のエリアに応じて最適な倉庫から出荷できる
- ・災害時・トラブル時に他拠点でリカバリー可能
BCP(事業継続計画)としても、分散型の物流ネットワークは大きな強みになります。
配送業者との連携・集荷体制
発送代行業者がどの配送業者と連携しているか、また1日に何回集荷に対応しているかも、出荷スピードに関わるため以下の点をチェックしておくと安心です。
- ・ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便など複数キャリア対応か
- ・1日あたりの集荷回数
- ・集荷タイミングの柔軟性(時間指定など)
配送会社との強固な連携がある業者であれば、配送遅延のリスクも低く、出荷品質の安定にもつながります。
発送代行業者契約から利用開始までの流れ
発送代行業者契約から利用開始までの流れは、以下のとおりです。
- ・見積もり依頼・面談・倉庫見学
- ・契約締結
- ・システム連携・業務設計
- ・テスト運用・フィードバック
- ・本格運用スタート
それぞれ見ていきましょう。
1.見積もり依頼・面談・倉庫見学
発送代行業者を選定する際、最初におこなうのが「見積もり依頼・面談・倉庫見学」です。
「見積もり依頼・面談・倉庫見学」をしっかり行うことで、自社の物流を委ねるにふさわしいパートナーかどうかをより確実に見分けることができます。
それぞれどのような点に注意して、事前確認するべきか下記で見ていきましょう。
1. 見積もり依頼
まずは、自社の商材や出荷件数、保管スペースの条件などを伝え、業者から見積もりを取得します。ここでは、料金体系を把握し、どれだけのコストがかかるのかを具体的に確認することができます。
- ・月間受注件数・発送件数
- ・1日の平均出荷量(繁忙期・閑散期)
- ・商品サイズ・重量・SKU数(品目数)
- ・梱包仕様(同梱物や緩衝材の種類など)
- ・希望する出荷スピード(当日出荷など)
- ・特殊なオペレーションが必要か(ギフト対応・セット組みなど)
この段階で、標準的な価格表とともに、ボリュームディスカウントなどの個別条件が提示されることが一般的です。複数社に依頼して比較検討するのが賢明です。
2. 面談
見積もりを受け取ったあとは、候補となる業者とオンラインや対面で面談をおこないます。面談では、業者の対応力や、どれだけ自社の業務を理解しているかを見極めることができます。
- ・担当者の対応力・業界知識
- ・自社業務の理解度(商材の特性や運営スタイルを正しく把握しているか)
- ・トラブル対応体制(ミス時の再出荷・返品処理など)
- ・連絡手段とレスポンスの速さ(メール・チャット・電話など)
業務開始後のオペレーションの流れや、サービスレベル(SLA)についても、ここでしっかり確認しておくことが大切です。
3. 倉庫見学
可能であれば、実際に倉庫を見学するのがおすすめです。現場の運用体制を自分の目で確かめることで、安心して業務を任せられるかどうかを判断しやすくなります。
- ・商品保管エリアの整理整頓状況
- ・梱包・出荷作業の流れと正確性
- ・セキュリティ体制(防犯・温湿度管理)
- ・バーコードやシステムを使った管理状況
- ・作業スタッフの人数や作業スピード
見学を通して、業者の品質管理への意識やスタッフの作業姿勢など、説明資料ではわからない重要な要素を知ることができます。
2.契約締結
見積もり、面談、倉庫見学などを経て依頼先の発送代行業者が決まったら、いよいよ「契約締結」へと進みます。
このステップは、単なる形式的な手続きではなく、業務範囲・責任分担・リスク回避を明確にするための重要なフェーズです。
後々のトラブルを防ぐためにも、契約内容はしっかりと確認し、必要であれば法務チェックを通すことが推奨されます。
- ・業務範囲とサービス内容
入荷・検品・保管・ピッキング・梱包・出荷・返品対応など、具体的な業務の範囲を明記しているか - ・SLA(サービスレベルアグリーメント)
出荷スピード、在庫精度、ミス率など、サービス品質の基準が設定されているか - ・料金体系と請求条件
固定費・変動費・追加料金・キャンセル料などが明確になっているか - ・契約期間と解約条件
自動更新の有無、途中解約の手続き・違約金の有無など - ・トラブル時の対応と責任分担
誤出荷・破損・紛失が起きた場合の責任の所在と補償範囲 - ・秘密保持・個人情報保護
顧客情報や業務内容に関する守秘義務が盛り込まれているか
また、契約書には記載されない業務の細かなルールや運用フローについては、別途「業務委託マニュアル」「運用仕様書」などのドキュメントを交わすこともあります。
ここで運用の認識をすり合わせておくことで、スムーズな移行と安定運用が実現できます。
発送代行は長期にわたるパートナーシップになるケースが多いため、最初の契約はしっかりと丁寧に進めることが肝心です。
コストだけでなく、リスク管理・透明性・柔軟性といった観点も忘れずに契約書をチェックしましょう。
3.システム連携・業務設計
発送代行業者との契約を締結した後、スムーズに業務を開始するためには、自社のECシステムと発送代行業者のシステムを連携させ、かつ業務のフロー(オペレーション)を設計・調整する必要があります。
ここがうまく構築されていないと、出荷ミスや在庫のズレ、顧客対応トラブルの温床となりかねません。
そのため、システム連携と業務設計について下記の点を事前にチェックしておきましょう。
システム連携の確認ポイント
システム連携では、以下の3点が重要です。
- ・受注データの自動連携が出来ているか
- ・在庫情報のリアルタイム同期ができているか
- ・出荷完了情報の確実なフィードバックができるか
詳しい内容を下記の表にまとめました。
項目 | 内容 | 主なチェックポイント |
---|---|---|
受注データの自動連携 | ECシステムの注文情報が発送代行業者に正確に伝達される仕組み |
・CSV / API / モール連携が設定されているか ・リアルタイム or 定時更新の仕組みがあるか ・手作業が発生していないか |
在庫情報のリアルタイム同期 | 倉庫側の在庫状況がECシステムに即時反映される |
・API連携や自動更新の設定があるか ・更新頻度や反映ルールが明確か ・在庫差異への対応ルールが決まっているか |
出荷完了情報のフィードバック | 発送完了後、追跡情報などがECシステムや顧客側に反映される |
・発送完了ステータス・追跡番号が返却されるか ・顧客・モールへの通知が自動化されているか ・通知の遅延がないか |
このように、各連携が確実に機能しているかを事前に確認・整備することで、運用開始後のトラブルを未然に防ぐことができます。
業務設計の確認ポイント
業務設計では、以下の3点が重要です。
- ・作業フローが明確に定義されているか
- ・イレギュラー対応のルールが整備されているか
- ・SLA(サービスレベル)の基準が共有されているか
詳しい内容を下記の表にまとめました。
項目 | 内容 | 主なチェックポイント |
---|---|---|
作業フローの明確化 | 注文~出荷までの一連の業務プロセスを整理し、誰が何を行うかを明示する |
・業務マニュアルや手順書が整備されているか ・スタッフ間で役割が明確になっているか ・フロー図やチェックリストが共有されているか |
イレギュラー対応の設計 | 返品・交換・キャンセルなど、通常外の対応フローをあらかじめ用意しておく |
・返品受付や再出荷のルールが決まっているか ・顧客対応の範囲とフローが明確か ・トラブル時の報告ルートや判断基準があるか |
SLAの設定と共有 | 出荷スピードや精度など、品質レベルの目標値を業者と取り決めておく |
・出荷までのリードタイムが定義されているか ・誤出荷率・在庫精度などのKPIが設定されているか ・月次報告や改善会議が実施されているか |
このように、業務設計をしっかり整備しておくことで、作業の属人化を防ぎ、品質とスピードの両立を実現できます。
4.テスト運用・フィードバック
システム連携と業務設計が完了したら、いきなり本番運用に入るのではなく、まずはテスト運用をおこないます。
これは実際の出荷業務をシミュレーションすることで、設計段階では見えなかった不具合やオペレーションミスを事前に洗い出すための大切な工程です。
テスト運用では、限られたSKUや注文データを使い、1件〜数件の出荷を実際に依頼し、各プロセスの流れを確認します。
この際、出荷スピードや梱包の品質、伝票の印字ミス、在庫の更新タイミングなどを細かくチェックし、不具合があればすぐにフィードバックを返します。
- ・受注データの取り込み・出荷指示が正しく行われるか
- ・SKU・商品名・数量に誤りがないか
- ・梱包内容・同梱物(チラシや納品書)の仕様通りの反映
- ・出荷スピード(指示から出荷完了までの時間)
- ・在庫の更新がリアルタイムまたは想定通りに処理されているか
- ・返品やキャンセル時の対応手順と精度
- ・倉庫スタッフとの連携・対応のスムーズさ
テスト運用は、失敗しても問題がない「検証の場」として活用することが重要です。
フィードバックは細かく記録し、必要があれば業務フローやシステム設定を調整しながら、より精度の高い本稼働に向けて準備を進めます。
EC運営において、物流は顧客体験の一部です。
その品質を担保するためにも、テスト運用で細部まで確認し、課題を本番前に潰しておくことが成功の鍵となります。
5.本格運用スタート
テスト出荷や初期調整を経て、いよいよ本格的に発送代行業者との連携運用がスタートします。
この段階では、設計したフローが安定して機能するかを実践の中で確認しながら、業務を日常運用へと移行していきます。
本格運用の初期は、イレギュラー対応や細かな調整が発生しやすいため、担当者同士の密なコミュニケーションがカギとなります。
日々の出荷状況やトラブル報告、在庫の動きなどをこまめに共有することで、課題の早期発見と改善が可能になります。
- ・初期1~2週間は毎日、担当者同士で進捗確認・フィードバックを行う
- ・イレギュラー出荷(急ぎ・大口・ギフトなど)の処理が想定通りか確認する
- ・在庫数・SKUごとの誤差や不整合が発生していないかをモニタリングする
- ・顧客からのクレーム内容に変化があるか(出荷遅延・梱包不備など)をチェックする
- ・業者のレスポンスや対応速度に問題がないかを評価する
- ・月次レポートやKPIを定期的に共有し、数値で運用状況を把握する
本格運用の安定化には、片方の努力だけでなく、EC事業者と代行業者双方の歩み寄りと改善姿勢が重要です。
小さな違和感も放置せずにすぐ共有・調整することで、長期的に信頼できる物流体制を築いていくことができます。
もし運用の中で限界を感じた場合は、契約内容の見直しや業者変更も視野に入れるなど、柔軟に対応できる準備も持っておくと安心です。
物流はECビジネスの信頼を支える基盤。
本格運用のフェーズこそ、改善を重ねて最適な形を追求していくタイミングです。
まとめ
発送代行業者とは、商品の保管から在庫管理、注文処理、梱包、発送、返品対応まで、EC運営に必要な物流業務を一括で代行してくれるサービスです。事業規模や商材に応じて最適な業者を選ぶことが重要で、小規模ECや個人事業主には「mylogi株式会社」「ウルロジ」など、冷凍・冷蔵品対応や海外発送に強い業者も存在します。業務効率化やコスト削減、顧客満足度の向上につながるため、多くのネットショップが導入を進めています。