物流倉庫を利用する際に掛かる費用とは?全国の坪単価相場から貸し倉庫の料金表まで徹底解説!

EC事業者にとって、物流や倉庫管理における費用がどれくらいかかるかというのは非常に切実な問題です。新しく事業を開始する、あるいは拡大する際にどの程度の物流倉庫費用がかかるのかを知っておくことは非常に大切です。
そこで今回は物流倉庫の費用について徹底解説していきます。

この記事を監修した人

藤井 玲

2002年に楽天市場へ出店したことをきっかけに、EC支援サービスの提供をスタート。
累計18年、150社以上のサイト制作、運営経験を持つ。
一部上場企業のECサイトを10年間運営した経験から、運営全般、フルフィルメントの知見が豊富。
現在は、Shopify Expert Partnerとして、ECサイトの新規出店支援はもちろん、
売上改善や業務改善などのコンサルティングを手掛けている。

物流倉庫を利用する際に発生する費用

そもそも物流倉庫とは、商品の保管から、仕分けや配送まで行う施設です。自社で物流倉庫を持つ場合には、以下のような費用が発生します。それぞれ下記で詳しく説明いたします。

システム利用料

システム利用料は倉庫管理システムの利用をする際に発生します。倉庫管理システムとは在庫管理に関わる情報や業務を一元管理することができるシステムです。また、倉庫管理システムを利用することで複数のECサイトの在庫を一括で管理することが可能になります。複数のECサイトを持つ業者にとっては必須のシステムといえるでしょう。

倉庫保管料

倉庫保管料は、倉庫の家賃のようなものです。倉庫の面積をどれくらい使うのかに応じて料金が変動します。様々な単位での提供があり、倉庫ごとに値段の差が大きいため、よく確認する必要があります。

人件費

倉庫管理の費用の多くを占めるのが人件費です。ピッキングや出荷、検品などを人の手で行う必要があるため、ある程度の人数が必要になります。この人件費を削減するためにはツールの自動化やロボットを導入することが有効です。

電気料金

倉庫内の空調や照明の使用の際にかかる電気料金の負担は事業者にとって決して小さくありません。特に、厳重な温度管理が必要な低温倉庫であれば、負担が大きくなります。扱う商品はどのような管理環境が必要なのか、管理にどのくらいの費用がかかるのかを把握しておくことが大切です。

その他変動費

その他変動費とは商品を倉庫に搬入する際にかかる入庫費用や出荷の際にかかる出荷費、商品の梱包費用などのことをで指します。これらは、生産量や販売量に比して増減します。

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全国の物流倉庫の坪単価の相場とは?

実際に物流倉庫を使用する場合にどれくらいの費用がかかるのかを説明いたします。

・全国の坪単価の相場

参照:CBRE「貸し倉庫・賃貸倉庫の記事」

基本的に、立地面で流動性の高い、大都市圏になるほど賃料の相場は高く、沿岸部は特に高くなっています。

1㎥当たり、1パレット当たりの倉庫保管料

倉庫保管料といってもその料金形態はさまざまです。例えば、最も一般的な料金形態が「個建て料金」と「坪貸し料金」です。
「個建て料金」は「貸物一個当たりの単価×保管積数」で計算され「坪貸し料金」は「一坪当たりの単価×使用した坪数」で計算されます。

また、他にも「1㎥(立方メートル)当たり単価×容積したスペース(㎥)」で計算される「容積建て保管料」や「「1パレット当たりの単価×使用したパレット数」で計算する「パレット建て保管料」など倉庫により保管料の料金形態は違うので倉庫保管料は一概には比較できません。

倉庫スペースを計算して無駄を省く

物流倉庫を借りる場合は、どうしても賃貸料やランニングコストが掛かってきてしまいます。そのため、賃貸するスペースは必要最低限にする必要があります。もちろん、事業計画をしっかり立て無駄なスペースを借りないことはもちろんですが、在庫管理を徹底することも重要です。

大量の在庫を管理する製造業の現場では、帳票上の数字と実際の倉庫にある在庫数に差が生じるなどといったトラブルがよく起こります。
このようなトラブルが生じている場合は帳票上の数字が正確なものではないため、帳票上で計算される営業利益など数値についても誤差が生じてしまいます。
また、帳票を基に倉庫を借りている場合は、余剰にスペースを借りてしまっているかもしれません。

また、そのような差異を出さないためにも、在庫管理を徹底する必要があるでしょう。また、ヒューマンエラーをなるべく減らすため、自動倉庫を利用する事業者も存在します。

EC事業を行う上で、倉庫管理を含めたバックエンド業務は多くのコストを要します。自社で行い切れない場合はフルフィルメント業務を代行することも一つの選択肢です。

倉庫保管料の計算にエクセルは時代遅れ?

倉庫保管料を計算する際に、エクセルファイルはよく使われます。また、物流倉庫を管理する場合だと、倉庫保管料に加え、システム利用料、人件費、電気料金、その他変動費用が掛かってきます。それらの経費を一括して管理、計算が行えるのエクセルファイルです。

また、エクセルファイルの共有機能を使えば、同時に複数人が作業をすることができます。Googleスプレッドシートに比べ、導入費用が掛かりますが、その機能性が高く、現在でも倉庫保管料含め多くの財務管理で使用されています。

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貸し倉庫の料金表一覧

貸し倉庫における料金の相場以下の通りです。

参照:アイミツ「倉庫費用・料金の相場」

倉庫保管料は坪単価4,000円~7,000円と振れ幅がそう大きくはありませんが、入庫料や検品料、梱包料、配送料は商品や製品の性質により料金が大きく変動します。

また、物流倉庫を利用し、商品を保管した場合、商品1個あたりに掛かる費用は生活用品で350円前後、アパレル製品で500円前後、食品・飲料で650円前後です。食品・飲料品はパッケージされているものが多く管理しやすいですが、温度管理においてコストが掛かるのでアパレル製品などよりも費用が高くなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事では物流倉庫費用についてご紹介いたしました。物流倉庫を使用する場合は、倉庫保管料を含め、システム利用料や人件費、電気料金、出荷料、梱包料などさまざまなコストが掛かります。また、倉庫保管料に関してはさまざまな計算方法があり一概に比較ができないので注意が必要です。この記事が物流倉庫を検討する上で参考になれば幸いです。

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