リバースロジスティクス(静脈物流)とは?インバウンドロジスティクスやグリーンロジスティクスサービスを交え徹底解説!

多くの場合、商品は生産者から運送業者を通し消費者に流れていきます。しかし、リバースロジスティクス(静脈物流)では、商品は消費者から生産者に向かって流れます。日本では、佐川急便などの運送業者がこのリバースロジスティクスを取り入れサービスを行っています。

リバースロジスティクスはあまり馴染みのない言葉ではありますが、SDGsを始め環境問題が重視される昨今において、重要な概念の一つです。この記事ではリバースロジスティクス(静脈物流)について事例を基に分かりやすく解説致します。

リバースロジスティクス(静脈物流)とは?

リバースロジスティクス(静脈物流)とは、生産者から消費者へモノが流れる仕組みを意味するロジスティクスに対し、消費者から生産者へ逆行するモノの流れる仕組みのことを指します。

血液が養分を各組織に届け、心臓に戻ることに準えて「静脈物流」と呼ばれる場合もあります。また、この物流が一定方向だけでなく、血液のように循環する仕組みを「還流ロジスティクス」と言います。

リバースロジスティクス(静脈物流)は1990年代前半にアメリカで登場した概念で、始めは資源利用削減や廃棄物削減といった環境問題へ取り組むために提唱されました。

現在ではリバースロジスティクス(静脈物流)は環境問題の取り組みに加えて、経済効果を考慮し「FedEx」などの企業で導入されています。また、日本ではリバースロジスティクス(静脈物流)という言葉が登場する以前から、自動車業界では行われてきました。

インバウンドロジスティクスが充実している自動車業界

一度販売した商品に何か問題があった場合、生産メーカーはリコールを行い、商品は必ず回収され修理されます。また、新車を手放す際は廃棄でなく、中古車販売店などに買い取られることがほとんどです。

買い取られた商品は、再整備をし販売され、多くの部品はに関しても加工をし販売されます。特に鉄などの金属部品はほとんどの場合、再利用されます。

このように日本の自動車業界において、リバースロジスティクス(静脈物流)はインバウンドロジスティクスに活用され、還流ロジスティクスを作り出しています。

リバースロジスティクス(静脈物流)の問題点

本来、生産メーカーは商品を作り販売することを目的としています。そのため、その流れに逆行するリバースロジスティクス(静脈物流)を行うことに対応していません。

特に、日本ではその物流システムは分業制でその業務は細分化されているため、リバースロジスティクス(静脈物流)を行うことは難しいとされています。

綿密な企業間の連携が必要になる

例えば、一般的に商品を販売するメーカーは、配送業務を配送業者に委託します。しかし、リバースロジスティクス(静脈物流)においては商品を回収、運搬する配送業者の役割が重要となってきます。

回収する事業者は、その回収物が本当に回収する価値があるか判断する必要があります。加えて、回収した商品がそのまま再利用できる場合は少ないでしょう。リバースロジスティクス(静脈物流)を行う際は、再利用が可能な状態に加工する技術も求められます。

また、日本の物流にはモーダルシフトなどが多く取り入れられていることからその工程は細分化され、各工程は異なる事業者によって行われます。そのため、リバースロジスティクス(静脈物流)を行う際には、各事業者の理解と協力が必要でしょう。

日本においてリバースロジスティクス(静脈物流)を発展していくためには生産メーカーのみならず、ロジスティクスに関わる多くの企業の協力が必要になります。

近年では3PL企業や4PL企業といった新たな物流企業も登場しているので、リバースロジスティクス(静脈物流)を進めていくにはそれらの企業が連携をしていく必要があるでしょう。

返品対応にはコストが掛かる

返品も消費者から生産者にモノが流れるリバースロジスティクス(静脈物流)の一つです。この返品にも大きな課題があります。返品は「いつ、どこで、どの程度」起こるか分かりません。

特に、実物を見ないで商品を購入するECサイトでは、返品は発生しやすく返品を積極的に行う際はコストが掛かってきてしまいます。

リバースロジスティクス(静脈物流)の事例

世界最大手物流サービス企業である「FedEx」はリバースロジスティクス(静脈物流)に力を入れており、2015年にはアメリカのリバースロジスティクス(静脈物流)の大手である「GENCO ATC」を14億円で買収しました。

日本でも佐川急便がリバースロジスティクス(静脈物流)に関するサービスを展開し、注目を集めています。

佐川急便の返品・返品交換サービス

佐川急便ではリバースロジスティクス(静脈物流)の一環として回収サポートシステム「回収くん」を運営しています。「回収くん」は物流業務全体の最適化を目的として、商品等の回収や同時交換業務を代行するサービスとなっています。

例えば、事業者に返品などの電話があった際、佐川急便へデータを送信すれば商品の回収・返金を即座に行います。また、返品やリコールをする際、購入者に費用を負担させないように着払いに設定することも容易にできます。

また、サービスは業務内容によって変更することができ、「回収のみ」「同時交換」「発送のみ」の3つの中から選ぶことができます。

加えて、精密機械などの取り扱いが難しい商品に対しても対応しており、飛脚宅配便や精密機器輸送サービス、大型家具・家電設置輸送サービスなどから輸送方法を選択することも可能です。

取り扱っているサイズに関しては3辺合計が260cm以内となっており、小型から中型の商品に対して幅広く対応しています。

グリーンロジスティクス

日本通運は物流に関するありとあらゆる分野で、顧客のニーズと環境の最適化を目的にグリーンロジスティクスサービスを行っています。

ここでも、リバースロジスティクス(静脈物流)が取り入れられており、オフィスから排出される紙資源や家電を回収し、リサイクルを行っています。

また、日本通運はモーダルシフトにも力を入れており、環境に配慮した物流を行っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事でリバースロジスティクス(静脈物流)についてご紹介致しました。

リバースロジスティクス(静脈物流)とは、消費者から生産者へモノの流れる仕組みのことを指します。リバースロジスティクス(静脈物流)を行う場合は、ロジスティクスに関わる企業が連携する必要があったり、多額のコストが掛かるため、日本ではあまり発展していません。しかし、自動車業界のように成功例があることも確かです。

この記事がリバースロジスティクス(静脈物流)を行う際にお役に立てば幸いです。

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